訪問先のお客さまに手土産を渡すときにもビジネスマナーがあることを知っていましたか?
ビジネスシーンでお客さまに手土産を渡すというのは、単なる形式的な意味合いだけではなく、相手への敬意や日ごろの感謝の気持ちを伝えるアクションです。
ただ手土産を手渡せば良いわけではなく、どんな手土産を選び、どんなタイミングで、どのように渡すかには、細かなマナーが存在しています。
敬意や日ごろの感謝を伝えたいはずが、ビジネスマナーを守らないことで逆に信頼を失ってしまっては本末転倒です。
そのため、この記事では、ビジネスシーンでの手土産の選び方から渡し方、さらにはマナー違反にならないためのポイントを紹介します。
これらのポイントを押さえることで、お客さまへの敬意や日ごろの感謝の気持ちを、しっかりと伝えることができ、よりよいビジネスパートナーシップが築けるはずです。
訪問先への手土産についてのビジネスマナー
では、訪問先のお客さまにお土産を手渡す際に、気を付けたいビジネスマナーを紹介していきます。
ここでは、相手への敬意や感謝の気持ちを伝えるためにも、手土産を選ぶときの基準や、渡し方、タイミングについて見ていきます。
手土産の選び方
どんな手土産を持っていけばいいのか悩む人もいるでしょう。これは普段の日常生活でも同じかもしれません。
ただ、ビジネスの場だからこそ必要な選び方がありますので、それぞれ紹介していきます。
ここでは、相手の好みを配慮したり、季節感のある手土産を選ぶというプライベートで手土産を選ぶときの目線は省いて、ビジネスの場における選び方だけ紹介しています。
手軽に分けられるものを選ぶ
お客さまに手渡す手土産は、オフィス内で開けることになります。例えば、営業チーム内のメンバーに、「〇〇社の方からのお土産です。」と業務中にシェアすることになるでしょう。
そのため、小分けされている手土産だと、受け取る側にとっては、メンバーに分けやすくなるので、喜んでもらえるでしょう。
価格は適切なものを
手土産の価格についても配慮が必要です。高価過ぎると相手に負担を感じさせる可能性がありますし、安価すぎると失礼にあたることもあります。
一般的には、3,000円から5,000円程度の手土産がビジネスシーンでは適切とされているので、この価格帯を目安に手土産を選ぶようにしましょう。
状況別の手土産を渡すタイミング
では、実際に手土産が決まって、お客さまに手渡すとなった際、適切なタイミングはいつなのでしょうか。ビジネスマナーとして適切なタイミングを紹介します。
訪問した時
ビジネスシーンで訪問した際の手土産は、一般的に、応接室や会議室で渡します。
このタイミングは、フォーマルな環境での手土産の渡し方として適しており、入口やロビーで渡すことは避けるべきです。
お客さま先へ訪問した時のビジネスマナーを知りたい方は下記の記事から詳しく読んでみてください。
会食の時
お客さま先との会食の際に手土産を渡す場合も紹介します。
その場合の適切なタイミングは、食事が終わりかけるころです。さりげなく手渡すことが望ましいです。
会食中に手土産を渡してしまうと、食事の進行を邪魔してしまうことがあるため、気をつける必要があります。
手土産は誰に渡せばいい?誰が渡すべき?
複数人で訪問した際は、基本的に目上の人が相手に手渡すのがマナーです。そのため、上司と一緒に訪問した際は、上司から手土産を渡してもらいましょう。
また、訪問先のお客さまが複数人いて、先方の上司も同席していた際には、先方の上司の方に手渡しましょう。
この点は間違えてしまうと、相手に失礼になってしまいますので注意しましょう。
訪問先へ手土産を手渡すときのNG行為
ここまで、手土産を手渡すときの基本的なマナーを紹介してきましたが、どんなことをしてしまうと失礼に当たるのかNG行為についても紹介します。
誤った方法で手土産を渡してしまうと、かえって印象を損ねることにもなりかねませんので、以下紹介することをやらないように気を付けましょう。
入口などで手土産を渡す
ビジネスの場では、手土産はフォーマルな環境で手渡すべきです。先ほども少し触れましたが、入口やロビーでの手渡しは、ビジネスマナーに反する行為とされています。
手土産を渡す場所は、応接室や会議室など、落ち着いた環境を選ぶことが大切です。
このような場所では、手土産を渡す際の丁寧な対応が、相手に対する敬意を示すことにつながります。
相手に気を遣わせるような高価なものを渡す
こちらに関しても先ほど少し触れましたが、手土産は、相手に過度な負担を感じさせない範囲の価格帯で選ぶべきです。
例えば7,000円を超える高価な手土産は、相手に気を遣わせることになります。3,000円から5,000円程度の適切な価格帯を心がけることが、相手に敬意を示しつつ、快適な関係を維持できるでしょう。
日持ちがしないものを渡す
日持ちがしない手土産は、受け取った相手にとっては不便をもたらす可能性があります。
日持ちするものを選ぶことで、相手がその手土産を自分のタイミングで楽しめるように配慮しましょう。
「つまらないものですが…」という言葉を使う
手土産を渡す際に「つまらないものですが…」という表現を使うのは極力避けるようにしましょう。
この言葉は、日本人の謙遜する国民性を表しており、昔からよく使われていました。
ただ、最近のビジネスシーンにおいては、変にへりくだり過ぎることで失礼に感じる人もいるようです。
そのため、「お口に合うと良いですが…」「ささやかなものですが…」などの表現を使う方が今の時代には合っていると言えます。
全体のまとめ
この記事では、ビジネスシーンにおける手土産の重要性とマナーに焦点を当て、適切な選び方、渡し方、そして避けるべきNG行為について詳しく解説してきました。
あらためてになりますが、ビジネスシーンでの手土産は、単なる礼儀以上の意味を持ち、相手への敬意と感謝を伝える大切な手段です。
相手への敬意と感謝を伝えることは、良いビジネス関係を築いていく上で、ささやかながらも良い印象を与える役割があります。
手土産というささやかな事柄に対しても、マナーをしっかりと配慮し、気を配ることで、ビジネスの成功につなげていきましょう。