ビジネスマナーにおける正しい言葉遣いとは?よく使うビジネス敬語から間違えやすい言葉遣いを紹介!

ビジネススキル
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あなたはビジネスマナーとして正しい言葉遣いができていますか?丁寧な表現を心掛けてはいても、正しい言葉遣いができているか、不安に感じている人も多いかもしれません。

仕事をする中で、正しい言葉遣いができていないと相手に失礼な印象を与えてしまったり、誤解を招くことが出てきてしまうでしょう。

この記事では、改めてビジネスマナーとして正しい言葉遣いができるように敬語の基本的な使い方や、良くビジネスで使う言葉遣い、間違いやすい言葉遣いを紹介していきます。

これまで普段から何気なく使っていた言葉が実は使い方を間違えていたということもあるかもしれませんので、ぜひこの記事で見直してみてください。

ビジネスマナーにおける言葉遣いの基本

それでは、早速ビジネスマナーとしての言葉遣いをするときに持っておきたい心構えや、基本的な敬語についてを説明していきます。

ビジネスマナーとしての言葉遣いで大切な心構え

ビジネスの場面では、顧客、クライアント、上司や同僚、他部署の部長さん、事業部長さん、外部の制作会社の担当者など、さまざまな立場や役職の方と関わることになります。

さまざまな方たちと関わっていく中で、どんな方たちとも良い信頼関係を築いていくことで、ビジネスの成功につながっていきます。

単に、素晴らしいプログラミングスキルを持った人であっても、人と関わる際に、相手に対して失礼な話し方、言葉遣いをしてしまっては、良い信頼関係にはならず、長い間一緒に仕事をしたいと思わないでしょう。

つまり、相手への尊重や礼儀ができないと、ビジネスでの成功にはつながっていきません。

そのため、相手を尊重し、正しい言葉遣いや敬語を使うことが求められます。

【ビジネスマナーとしての言葉遣いで大切な要素・マインド】

  • 相手を尊重する
  • 敬語(尊敬語、謙譲語、丁寧語)を使う
  • 正しい言葉遣いを心掛ける

敬語の基本を知ろう

ビジネスマナーにおいては敬語を正しく使う必要があります。敬語は相手に対する敬意を示すための言葉であり、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3つの敬語があります。

では、尊敬語、謙譲語、丁寧語のそれぞれの使い方や例を挙げていきましょう。

尊敬語

尊敬語は、敬語の一部で、相手や相手の動作、状態に対して尊敬の気持ちを込める言い方です。尊敬語は、主に動詞、形容詞、名詞に対して使われます。

【動詞の尊敬語】

動詞の尊敬語は、相手の行為に対して尊敬の意を込めて表現します。

「おっしゃる」(「言う」)

「召し上がる」(「食べる」「飲む」)

【形容詞の尊敬語】

形容詞の尊敬語は、相手の状態に対して尊敬の意を込めて表現します。

「美味しゅうございます」(「おいしい」)

【名詞の尊敬語】

名詞の尊敬語は、ものごとに対して尊敬の意を込めて表現します。

「お名前」(「名前」)

「ご家族」(「家族」)

これらの尊敬語を適切に使うことで、ビジネスシーンでのコミュニケーションがスムーズになります。

謙譲語

謙譲語は、敬語の一部で、自分をへりくだり、間接的に相手を高める言い方です。謙譲語は、主に動詞、形容詞、名詞に対して使われます。

【動詞の謙譲語】

動詞の謙譲語は、行為についてへりくだるときに使います。

「申す」(「言う」)

「拝見する」(「見る」)

【形容詞の謙譲語】

形容詞の謙譲語は、状態についてへりくだるときに使います。

「美味しくいただきました」(「おいしい」)

【名詞の謙譲語】

名詞の謙譲語は、相手を立てるときに使います。

「先生へのお手紙」

「先生への御説明」

これらの謙譲語を適切に使うことで、ビジネスシーンでのコミュニケーションがスムーズになるでしょう。

丁寧語

丁寧語は、敬語の一部で、話し手が自分の言葉を丁寧に言うことで聞き手への敬意を示す言い方です。丁寧語は、主に動詞、形容詞、名詞に対して使われます。

【動詞・形容詞の丁寧語】

動詞や形容詞の丁寧語とは、「です」「ます」を語尾につける使用法です。

「食べます」(「食べる」)

「美味しいです」(「美味しい」)

【名詞の丁寧語】

名詞の丁寧語は、単語の冒頭に「お」や「ご」をつけて「お言葉」「お名前」「ご検討」とする使用法です。

ただし、「お」や「ご」をつけるかどうかは、その名詞が和語(日本語由来の言葉)か漢語(中国語由来の言葉)かによって変わります。

「お」は主に和語に、「ご」は主に漢語に使うので注意しましょう。

ビジネスマナーにおいてよく使うビジネス敬語

ここまでは敬語の説明をしてきましたが、具体的にビジネスでよく使う敬語をピックアップしてきました。

普段使っていないような敬語、言葉遣いがあれば、ぜひビジネスの場で使ってみてください。あわせて例文も用意していますので、参考にしてくださいね。

ビジネス敬語敬語の種類正しい使い方例文
お願いいたします謙譲語何かを依頼する時に使う「資料の確認をお願いいたします。」
ご確認ください尊敬語相手に確認を求める時に使う「送付した書類をご確認ください。」
伺います謙譲語聞く、訪問するの謙譲語「ご意見を伺います。」「明日、伺います。」
拝見いたします謙譲語相手の物を見る時に使う「資料を拝見いたします。」
お待ちしております尊敬語相手を待っていることを伝える時に使う「お越しをお待ちしております。」
存じ上げております尊敬語知っていることを伝える時に使う「その件については存じ上げております。」
ご連絡いたします謙譲語連絡することを伝える時に使う「詳細が決まり次第、ご連絡いたします。」
お知らせいたします謙譲語情報を伝える時に使う「新しいスケジュールをお知らせいたします。」
お願い申し上げます謙譲語強い依頼や願いを伝える時に使う「この件、重ねてお願い申し上げます。」
お手数おかけします謙譲語相手に手間をかけることを伝える時に使う「お手数おかけしますが、ご確認をお願いします。」
拝借いたします謙譲語一時的に借りる時に使う「この書類を拝借いたします。」
お返事申し上げます謙譲語回答することを伝える時に使う「ご質問につきまして、お返事申し上げます。」
拝聴いたします謙譲語相手の話を聞く時に使う「ご意見を拝聴いたします。」
ご案内いたします謙譲語案内することを伝える時に使う「会場までご案内いたします。」
お借りいたします謙譲語物を借りることを伝える時に使う「資料をお借りいたします。」

ビジネスにおいて間違いやすい言葉遣いや敬語の一覧

では、続いてよく間違えやすい言葉遣いや敬語もピックしてみました。普段間違えて使っている言葉遣いがあると思いますので、ぜひ正しい使い方を知って、日々使っていってください。

間違いやすい敬語敬語の種類誤った使い方正しい使い方説明
お聞きする尊敬語× お聞きする○ 伺う「お聞きする」は尊敬語ではなく、正しくは謙譲語の「伺う」を使用します。
お会いする尊敬語× お会いする○ お目にかかる「お会いする」は不適切。謙譲語として「お目にかかる」が正しい表現です。
おります謙譲語× 私はおります○ 私はいます「おる」は謙譲語ですが、自己紹介には「います」の方が適切です。
いたす謙譲語× メールをいたす○ メールを差し上げる「いたす」はするの謙譲語ですが、メールの送信には「差し上げる」が適切です。
拝見する謙譲語× 資料を拝見する○ 資料を見る「拝見する」は他人の物を見る際の謙譲語です。自分の物を指す場合は「見る」が正しい。
ご覧になる尊敬語× 資料をご覧になる○ 資料をお見せする相手に資料を見せる場合、「ご覧になる」ではなく「お見せする」が適切です。
申し上げる謙譲語× 意見を申し上げる○ 意見を述べる「申し上げる」は話すの謙譲語ですが、意見を言う際は「述べる」が自然です。
存じる謙譲語× 事情を存じる○ 事情を知っている「存じる」は他人の事情について用いるべきでなく、自分の知識や意見には「知っている」が適切。
お待ちする尊敬語× お待ちする○ お待ちいたします「お待ちする」は不適切。待つ行為には謙譲語の「お待ちいたします」を使います。
参る謙譲語× 会社に参る○ 会社に伺う「参る」は目上の人の居場所へ行く際に使います。目下や同等の相手には「伺う」が適切です。
お伝えする謙譲語× ご意見をお伝えする○ ご意見を伝える相手の意見を伝える際、「お伝えする」は不要に敬語を重ねた表現。シンプルに「伝える」が正しい。
いただく謙譲語× 連絡をいただく○ 連絡を受ける「いただく」は他人から何かを受け取る際の謙譲語ですが、連絡には「受ける」が自然です。
おりません謙譲語× こちらにはおりません○ こちらにはいません「おる」の否定形「おりません」は過剰な謙譲語。普通に「いません」を使います。
させていただく謙譲語× お返事させていただく○ お返事いたします「させていただく」は行動の許可を求める際に使う表現。「お返事いたします」が妥当です。
おります謙譲語× ご質問がおります○ ご質問があります質問がある場合、「おる」ではなく「ある」を使います。「ご質問があります」が適切です。

よく使う動詞の尊敬語、謙譲語、丁寧語

よく使う動詞に対して、尊敬語、謙譲語、丁寧語に変換するとどのような表現になるのかもまとめてみました。この表もぜひ参考にして、正しい使い方を覚えてください。

基本形(普通形)尊敬語謙譲語丁寧語
見るご覧になる拝見する見ます
言うおっしゃる申し上げる言います
行くいらっしゃる伺う/参る行きます
来るいらっしゃる参る来ます
知るご存じである存じ上げる知ります
聞くお聞きになる伺う/承る聞きます
するなさるいたすします
思うお思いになる存じる思います
持つお持ちになる持っている持ちます
伝えるお伝えになる申し伝える伝えます
休むお休みになる休ませていただく休みます
会うお会いになるお目にかかる会います
断るお断りになるお断りする断ります
願うお願いになる申し上げる願います

ビジネスマナーにおける言葉遣いの学び方

ここまではビジネスでよく使う敬語、言葉遣いや間違えやすい言葉遣いを紹介してきましたが、必要なビジネス敬語はもっとたくさん存在します。

そのため、もっと多くのビジネス敬語、言葉遣いを勉強したい方のために、ビジネスマナーにおける言葉遣いの学び方を紹介します。ぜひ、こちらも参考にしてみてくださいね。

ビジネスマナーとしての言葉遣いを学ぶためのおススメの書籍

ここまではビジネスでよく使う敬語、言葉遣いや間違えやすい言葉遣いを紹介してきましたが、必要なビジネス敬語はもっとたくさん存在します。

そのため、もっと多くのビジネス敬語、言葉遣いを勉強したい方のためにおススメの書籍を紹介していきます。

『敬語「そのまま使える」ハンドブック』(鹿島 しのぶ著)

敬語の基本形や実例を豊富に紹介し、良い敬語と悪い敬語の違いを解説しています。

ビジネスシーンごとの敬語の使い方も紹介しているので、ビジネスにおける会話力やコミュニケーション力を向上させたいビジネスパーソンの書籍です。

『大人なら知っておきたいモノの言い方サクッとノート』(櫻井 弘著)

日常やビジネスシーンで役立つ言葉遣いを、具体的なシチュエーションと共に紹介しています。

好印象を与えるフレーズ集であり、社内外でのコミュニケーションを改善したいビジネスパーソンや、日常での言葉遣いを学びたい方におススメの書籍です。

『敬語の使い方が面白いほど身につく本』(合田 敏行著)

敬語の使いこなし方にフォーカスし、ビジネスシーンでの印象を良くするための表現を紹介しています。ビジネスシーンでの敬語を効果的に使いたい方におススメです。

『入社1年目ビジネスマナーの教科書』(金森 たかこ著)

本のタイトルの通り、ビジネス初心者向けに基本的なビジネスマナーや言葉遣いを解説しており、新入社員やビジネスマナーを基礎から学びたい方におススメの1冊です。

『正しい敬語』(末岡 実著)

正しい敬語の基本から応用までを分かりやすく解説してくれています。正しい敬語・言葉遣いができるようになりたいビジネスパーソンの方にはぜひ読んでいただきたいです。

全体のまとめ

この記事では、ビジネスマナーとして求められる言葉遣いに関して紹介してきました。

間違えて使ってしまっていた言葉遣いが紹介した中にあった方もいると思います。間違えて使ってしまった過去はもう戻らないので、これから先は正しい言葉遣いができるように、ぜひ身に着けてくださいね。